皆さんこんにちは。工事検査課です。
当課は、県の環境森林部、農政水産部及び県土整備部が発注した公共工事の検査業務を行う組織として平成20年4月に創設されました。
主な仕事は、その名のとおり県の各部が発注した公共工事(道路・建築物他)の検査を行い、県として受け取れるかどうかの最終判断をすることと、工事の成績評価を行い品質の確保・向上を図ることです。
その他にも検査や技術講習会を通じた担い手育成、技能検定の検定委員としての参加やコンクリート関係工場の検査立会等による品質確保・向上の取組も実施しています。
今回は、検査の事例やその他の取組事例を紹介します。
【検査事例1】昭和元年の建築物の移転工事~建物が約70mも動いた!~
下の写真は、防災拠点庁舎の新築に伴い、昭和元年に建てられた鉄筋コンクリート造2階建の建物を、解体せずにそのまま約70m移動させる工事の検査状況です。
移動で持ち上げるための補強に、問題はないか?などを検査しています
【検査事例2】橋の補強工事~川から約100mの高さで検査!~
延岡市北方町にある干支大橋で、地震対策のため補強工事として、橋桁が落ちないようにするための工事の検査状況です。
(左:干支大橋、右:とても高いところなので下を見ると足がすくみます)
(左:材料にキズがないか等を検査してます、中:つなぎ部の傾きを検査してます、右:設置後の部材長さ・傾きを検査してます)
【研修事例1】若手技術職員の研修~ほとんど親子の年齢差の職員も優しく指導!~
工事検査専門員は、ほとんどが50代以上のベテラン技術者達ですが、息子や娘ほど年齢差のある若手職員にも現場の工事検査に同行してもらい、能力と実践力の向上のため研修をします。
(左:書類検査に同席し検査方法を学びます、中:造られた物をどのように検査するかを学びます、右:測量器具による測定も行います)
【研修事例2】民間主催の技術講習会における講義
建設技術者の工事施工に必要な知識の習得を図るため開催される、民間主催(宮崎県建設技術推進機構他)の技術研修会に工事検査専門員が講師として参加し、担い手育成に努めています。
【工場監査・検査の立会事例】コンクリート製品工場の検査立会
コンクリートを主材料として工場で造られ、現場に設置される製品の一つに側溝があります。
不良品が工事に使用されることを防ぐため、工場での検査に工事検査専門員が立ち会っています。
(左:図面どおりの寸法があるか確認します、右:製品の強度が十分か確認します)
【技能検定委員】技能検定試験に検定委員として参加
労働者の技能と地位の向上のため、職業能力開発促進法に基づき行われている技能検定に、工事検査専門員が検定委員として参加しています。
(左:鋼製下地工事の検定試験状況、右:造園工事の検定試験状況)
終わりに
道路・建築物等の公共工事は現場毎に施工条件が異なることから、どれ一つ同じものはなく現場条件に応じた設計・施工でひとつひとつ作り上げていくものです。
施工業者の皆さんや発注者の監督員は、より良い品質の成果物を県民の皆様に提供するために現場毎の課題に向き合い、日々の検討・管理を重ねて工事を完成させています。
私達工事検査課は、財産・命を守り、暮らしをより快適にする公共施設が、安全かつ適切な施工により、良好な状態で県民の皆様に届けられるように、今後も的確な検査を続ける努力をしていきます。
以上、工事検査課(0985-26-7563)でした。